Silver Running BNCケーブルレビュー 東京都在住K様
Platinum Signature BNC ケーブル、新旧比較視聴感想
今般、マスタークロックジェネレーターを初めて導入しました。 当然、「クロック用のデジタルケーブル」が必要です。
従来からCDトランスポートとDACの間のデジタルケーブルにPlatinum Signature RCAデジタルケーブルを使っていたこともあり、
クロック用のBNCケーブルの視聴を御願いしましたところ、丁度BNCケーブルは新バージョンに更新したところということで、
新旧各1本を貸し出してくださいました。
クロックは初めてなので、クロックケーブルに付いて他の銘柄との比較は書けませんが、Platinum Signature同士でも新バージョンではかなり大きな進化が判りました。
結論としては、「新バージョンのPlatinum Signature BNCケーブルをクロックとCDTの間に繋ぐだけで、
旧バージョンでも到達出来ない異次元の素晴らしい音質になる」、ということをお伝え出来ればと思います。
先ず、使っている機材です。
マスタークロック: Esoteric G-0s (今回はすべてRbモードで使いました)
CDトランスポート: Esoteric P-0s (ブルーですが、VUKではありません)
DAコンバーター: Burmester 980SRC
インテグレーテッドアップ: JeffRowland Concentra
スピーカー: B&W Nautilus805
そして、効果の判断にあたっては、すべての機器は常時通電の状態で、クロック・トラポ間にはお借りしたBNCケーブルを繋ぎ、
クロック同期させた状態で2日間置いてから判断に入りました。
(勿論、繋いだ直後、1日後、等の音も聴いておりますが、2日で一応の安定状態になると判断しました。)
クロックの無い状態で聴いてきた各CDの音が頭に入っているところに、クロックを繋ぐと、どうなるのか?
旧バージョンのPlatinumSignature BNC:
クロック無し時よりは確実に音の解像は上がるし階調も増える。
ただし、「空間的な広がり」に関しては、改善が無いか極僅かに感じた。
とはいえ、マスタークロックの効果、は充分に感じられるので、これだけ聴いている分には、確実に「効果有り」である。 ただし、明瞭に効果はあるのですが、「次元を超える」という感じまでは行きません。
次に書きます新バージョンの効果を体験してしまうと、その差は大きな者があります。
新バージョンのPlatinumSignature BNC:
「異次元の素晴らしい音」にランクアップする効果を感じさせられました。
たった一本のケーブルで、システム全体の音質がこれだけ変わるというのは、怖いような嬉しいような。
真っ先に印象が強かったのは、「空間の広がり」と「音の情報の質の向上」でした。
何か、マスクされていた細部の情報が出てくる感じです。 そして、空間が広がっても、薄まるようなことは無いのです。
却って、今まで聴こえていた部分でも自然なクリアさが増します。その従来から聴こえていた音がぐっとクリアになって、
その音と音の間に、従来は聴こえなかった音が味のある質感を伴って出てくる、という感じでしょうか。
バランスは崩れないどころか、更にバランスが良くなる感じです。
マスタークロックの効果として、トラポとDACと両方に同時に繋ぐべし、というようなことが言われていますが、私のシステムではDACにはクロック同期の入力が無いので、トラポだけのクロック精度向上、となります。 それでも、少なくともPlatinum Signature BNCデジタルケーブルでの接続・同期を取ると、それだけで、上述の様に大変素晴らしい(信じがたい程の)効果が得られました。
また、マスタークロックのG-0sには、現状では何も改装を施しておりません。
巷間、「内部のクリスタルの動作を止める」或は、「内部のBNCケーブルを良い品に交換する」と、
音質が更にアップするということが定説になっていますが、そういった改装をしない状態で上述の効果なので、今後が楽しみです。
以下、箇条書きに、新バージョンBNCで殊に感じた効果を書き出してみます。
もっと、使い込んでいけば、更に何か判るかもしれませんが、1週間の試聴では、以下の通りです。
・ 音数が多くなる、或は、音の解像が数段良くなり、聴こえていなかった音の粒と、音の階調の情報が、自然で心地よく潤沢になる。
たとえば、ピラノのトリルなども、「この人、こんなに細かく指が動いていたの?」と改めて驚かされたこともあります。
一方で、和音を抑えるところも、各音の抑え方の違いも明瞭です。
・ 「その場の感じ」が、極めて自然に、ストレス無く感じられる。
・ 2つのスピーカーの外側に空間が広がる。 同時に上下にも広がる。
天井の方からも真横_場合によっては後ろ側からも_自然に余韻やホール感が「頭に満ちる」感じが出た。
・ 右と左で演奏者を違えているCDでは、右の人は右、左の人は左のスピーカー中心から音が出ている、
という感じが強かったCDでも、右左の演奏が感じよく融合してくる。 例えば、右耳には右ばかり聴こえるというようなことがなくなり、
自然な感じになる。(たとえば、普通のライヴ会場で、左がギターで右がベース、という場合の演奏を現場で聴く感じです。)
・ 「音が悪いと思っていたCD」でも、ものによっては、素晴らしい音になることがある。 音の解像や階調が豊富になって、
「そのCDの旨味の聴けていない要素」が聴けるようになったからではなかろうか?
(デジタルオーディオにおいて、クロック精度がこんなに影響度があるとすると、単にハイレゾにしても、
クロック精度が伴わないと効果がないのでは?などとも感じました。)
・ 同じときに収録し、同じ人がマスタリングした2つのCD間での音質・音キャラの違いがあったものがあったが、
その違和感が極少なくなる。(これもビックリ)
・ 録音の質の差が出る。
興味深い事例では、同じCDでも、ピアノ・ベース・ドラムで、ベースとドラムに関しては天井知らずの音質向上があり、
聴けていない要素がいっぱい出てきたけれど、ピアノだけはそういった音質向上の度合いが少なく、却って質の天井が見えてしまった、
ということもありました。(好きな一枚だっただけに、相当ビックリ)
・ 演奏(者)の巧拙がより判る。
CDの情報が出れば出る程、演奏者の格の違いが明瞭になるような気がしました。
編集時のお化粧がはがされる、という感じでしょうか。
しかし、巧い人、巨匠と呼ばれるような人の演奏は、生々しい程、素晴らしさが出てきますね。
まとめ)
よく、オーディオ機材の宣伝で、「アーティストが貴方の部屋に来る」とか、「貴方の部屋がライヴ会場になる」というような言葉があると思いますが、その言葉が自然に心に湧いて出て、初めて心底実感出来たのが、マスタークロックをトラポに、Platinum Signature BNC新バージョンで接続したときでした。 凄い効果でした。
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